12話のタイトルは
「To Have And Have Not」(持つと持たぬと)。
ヘミングウェイの小説のようです。
原作既読の人ならすぐにわかると思いますが、これはアッシュと英二の事ですね。
タイトルの意味は毎回謎かけのようですが、今回のタイトルは何を意味するのか分かりやすかったです。
12話ではアッシュと英二の大ゲンカがありますが、
英二 「君には持たざる者の気持ちが分からないんだ!」
アッシュ 「じゃあお前は俺の気持ちが分かるのか?」
っていうセリフの所ですね。
でもよくこんなタイトルの小説を見つけたなぁ。
アニメのバナナフィッシュのタイトルに使われている小説は瀬古氏(バナナフィッシュの脚本担当)のインタビュー記事によると、アメリカ純文学作品(ミステリーやハードボイルド作品は使わない)で、かつヘミングウェイが亡くなった1961年以前の小説からしか選んでいないそうです。
予告でちらっとゴルツィネが出てきました。
アッシュのバックに青空が見えたので多分アッシュがゴルツィネと対峙する空港のシーンだと思いますが、ここは削らないんですね、てっきり削るのかと思いました。
チャーリーとジェンキンズ警部がウーキー殺害事件(アッシュが電車で暗殺した)の捜査をしているシーンは多分削られるんじゃないかと思います。
アニメの前半こそよく登場していたチャーリーとジェンキンズ警部ですが、後半は毎回バッサリと削られているので(笑)。
アッシュとマックスの政治的な会話シーンも削られるかなと思っていましたが、予告にアッシュとマックスのそのシーンらしき映像が映っていたのでここも削らないようです。(でもここの政治的会話シーンはかなり長いのでセリフを削るんじゃないかなとは思いますが)
私の予想ではアニメ12話はアッシュがオーサーとの戦いに出かけていく後ろ姿のシーンで終わると思っているんですが、今回も尺は厳しいですね。
今回12話予告の掛け合いは英二、コング、ボーンズの3人でした。
ハロウィンの準備を企む(笑)英二でしたが、まさかこのシーンが削られるって事はないよね?
予告で原作の内容の掛け合いがあるとそのシーンがもれなく削られるのでちょっと嫌な予感がしますが、あのハロウィンのシーンは削らないでほしいな。
でも12話予告後半のコングとボーンズの会話は原作のセリフをそのまま使っているので、ここは確実に削られるな(笑)。
コング 「俺エントランス通りたくねえなあ、あのドアマンの野郎、いっつも胡散臭えもんでも見るような目しやがってよぉ・・・」
って所ね。
アニメ12話を観た感想と原作比較
12話、すごく良かったです。私的には神回!
なんでもかんでもすぐに神(かみ)神(かみ)言うの好きじゃないんですが、12話は本当に神回でした。
相変わらず超駆け足でしたが、そんな事気にならないくらい演出が良かったです。
アッシュと英二のシーンも過剰なモーションがなくて動きも自然でした。
2人の表情やアングル1場面1場面がすっと自然に入って来てすごく心地よかったです。
淡々と流れる感じが素晴らしかったです。(その分余計切なくて胸がギュッとなったけど)
アッシュと英二が川べりで話すシーンは原作では2人の姿が色んなアングル(前向き、後ろ向き、横向き)で描かれていますが、今回12話では2人の後ろ姿のみのシンプルなアングルにまとまっていて、それがとても良かったです。(夕日も最高)
このシーンのBGMが切なくてすごく好きでした。
12話は11話に続いてアッシュと英二の関係がさらに深まっているのを感じられる回ですね。
海外の反応でも
「僕がこのシリーズで一番気に入っているのはアッシュと英二の交流だ。それはとても心温まるものだ。良い友人は時に論争し、反発する」
「アッシュと英二の交流(相互作用)は本物だ」
というコメントがあり、好評でした。
大人の男性視聴者にこう思ってもらえると嬉しいですね。
作画の崩れが心配でしたが、崩れもほとんどなく綺麗でした。
なんで予告にわざわざ作画が崩れたシーンばかり入れたんだろう?
さて、原作との比較です。細かい部分のセリフカットは省略します。
まずアッシュが伊部さんと電話で会話するシーンですが、あれは原作ではアッシュがピザ屋の配達員に変装して伊部さんとマックスに会いにいくシーンでした。
まあ今の時代、わざわざ見つかる危険を冒してまで会いに行かなくてもスマホ1つで事足りますからね。
このシーン、原作では伊部さんが
伊部 「ごめんよ」
アッシュ 「なぜ?」
と言ってアッシュが帰って行った後、涙を流します。
伊部 「彼がどんな気持ちでと思ったら、ついね」
マックス 「しかたがない こうするのが一番いいんだ あいつらのためにも」
伊部 「ああ、俺だってわかってんだ でも―いい子なのに あんないい子なのにな」
と言いながら伊部さんがツーっと涙を流す印象的なシーンでした。
ブラック・サバスのケインと会うシーンですが、アニメではいきなりケインと対峙する場面になりましたが、原作ではケインと会うまでに手下たちにアッシュが絡まれるシーンがありましたがカット。
アッシュと英二が納豆を食べるシーン、アニメでは2人は笑いあって和やかなシーンで終わりましたが、原作ではもうちょっと続きがあって、食事中に流れていたテレビからストリートキッズの暴動のニュースが流れ、アッシュがテレビをプツッと切り、
英二「・・・なんで切るんだい?僕は知ってるよ。毎日テレビや新聞で騒いでるんだもの。あれはすべて君が原因なのか?」
アッシュ「・・・だったら?」
というセリフがありました。
ジェンキンズ警部とチャーリーがウーキー殺害事件を調査するシーンは案の定カット(笑)。
アッシュと英二のケンカシーンのセリフは原作とほとんど同じでした。
このシーンの2人の動きや表情、私は原作より好きでした。
声優さんの喋り方も迫真の演技ですごく良かったなぁ。
ヘミングウェイ「キリマンジャロの雪」の豹の話がカット
アッシュと英二がケンカした後、2人が川べりで話すシーンですが、原作では超有名なヘミングウェイのキリマンジャロの雪の豹について語るアッシュのシーンがまるごとカットされてしまったのにはかなり驚きました。
この豹の話は最終回まで繋がる重要なシーンなので・・・。
でもまあカットしたのもこれはこれでありなのかな、とも思いました。
アニメでアッシュが豹についてダラダラ語るとちょっとくどくなる気もするし。
って思ってたら、公式サイトにアップされた次回13話のキャプチャ画像を見ると12話の川べりで話すアッシュと英二のシーンが再び登場するみたいです。(原作には川辺の回想シーンはない)
しかも13話の題名が「キリマンジャロの雪」なので、もしかしたら13話で豹の話を出すのかもしれないですね。
ちなみにキリマンジャロの雪の豹についてアッシュが語る場面ですが、今回12話の2人の川べりで話すシーンに続いて
アッシュ 「死について考えた事があるか?おまえは俺を普通の人間とは違うと言ったがひとつだけ認める事があるとすればそれは死を恐れない事だー」
というアッシュのセリフが続き、その後でアッシュがヘミングウェイの小説「キリマンジャロの雪」に出て来る豹の話を長々とするシーンがあります。
そして、英二が
「人間は運命をかえる事ができる 豹にない知恵をもって・・・そしてきみは豹じゃない そうだろ?」
アッシュ「ああ、そうだな・・・」
と会話するシーンでした。
アッシュと英二のハロウィンシーン
予告の掛け合いがハロウィンだったのでちょっと心配でしたがカットされなくて良かったw
英二がご近所の主婦友について話すシーンはてっきりカットされると思っていましたがいれてきましたね(笑)。
2人がガールフレンドについて話すシーンも良かったなぁ。
これからの2人のシーンもシンプルに描いてほしいな。
さて、アッシュがオーサーとの戦いに出かけていくシーンで終わりましたが、13話はいよいよオーサーとの決着です。
13話は電車で2人が戦うので、また最高なエピソードになりそうな予感です。
ところで来週はお休みなんですね、2週間は長いな~(>_<)
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